
都市、とりわけリゾート都市には先住民、自然生物との共生が前提となっていなければならない。
ハワイの素晴らしいのは貿易風、トレードウィンドがいつも吹いていること。
私がバリ島でヤシの木より低く押させたリゾート都市を作る提案をし、世銀に評価され、今日でもバリの人々がそれを守っている。固有の循環型農業と母系農耕社会、ヒンドゥーバリズム信仰を守らなければバリの未来はないと説いたのは、ハワイというパラダイスには勝てない自然条件の悪さ、ハワイとは比較にならない濃密な文化がバリに残っていたこと、人々のマインドで素朴で綺麗だったことである。
東京は自然の循環へ今こそ、大改革の可能性が見えてきた。小池百合子が始めた「再生」の合図を眺めているだけでなく東京の自然、文脈を読み直し、豊かな東京湾であった頃にターンドオンすべき時が来ているのだ。
ホノルルにはあれだけ超高層ホテル、コンドミニアム、オフィスビルが立ち並んでもこんなに綺麗な魚が猛烈なファイトをしてくれるシャローが、潮間帯生物とともに残っているという事実に驚いてもらいたい。