今年は遅いが2月25日の午後で七分から八分咲きの桜を見られる。土手には菜の花も咲いている。水がぬるみはじめた川には小さなアマゴもライズしている。ここには明らかに春が来ている。自然はいい、どんなデザイナーの服よりも、建築よりも語りかけてくるものがある。この頃、デザイン、建築も悪しき存在合戦が行われていて、うんざりしてしまいそうな都市環境になりはてている。それでも自然は静かに強く感動を与え続ける。
しかし、ここにたどり着くまでに、おびただしいロードサイド店の看板、催し物の幟や旗、図体の大きな観光バスのむれ、ボキャブラリーを欠いた住宅、無神経な工場建築などを暴力的に見せつけられる。
こんなに綺麗な水際に裏を向けて家や、旅館を立てる人もいる。車が来る方が表なのではない。ビューが良いほうが表なのだ。
河津桜はソメイヨシノより1ヶ月以上早く咲く、だから価値がある。タイムトンネルのような価値だ。この下に立つと本当に春を先取りした気持ちになれる。
自慢の服をみんなより早く着てみよう。着ているものでストリートに春を感じさせるのだ。










