ブランドを売るためのEU諸国の国家的な補助金、ファンドマネー、ストリートの高品位化、地価の高騰、リートにして転売、ジョーカーをつかんだファンドによる投げ売り、地価の低落。
世界の一等地でブランド街になったために地価や家賃が高騰し、多くの店舗が入居不可能となり、空き店舗がではじめ、それが地価の下落を招き始めている。
表参道も通常の経済合理性限界を越えて、フラグシップとしての覚悟がなければ出店できなくなっている。しかも同潤会アパートの再開発のように大型の再開発が町並みのコンテクストをぶち壊して強行され、表参道に出店したくてしょうがない商業を何とか暴力的に並べて開業した。おそらく表参道は地元住民とは無縁な旗艦店観光の形骸と化していくだろう。旗艦店―フラグシップ・ストアは採算を度外視してでも一流街区にイメージを取りに行く。しかしこの自動作用は相対的陳腐化をまねくという事を認識するべきである。
旗艦店で埋まった道はそれらに興味のない人にとっては宇宙人に占拠されたような悲しさを感じさせる。とりわけ私のように40年近く原宿、青山を愛し楽しんできた人間には、大変シラケきった廃虚のようにすら感じさせる。旧知の安藤忠雄に異議申し立てをし、開発をリードしてきた森ビルにも方向転換をお願いしてきたが、馬の耳に念仏だったようである。
表参道がこのようになる事は、FROM1stを計画した30数年前から想定できた。だから私はFROM1stの土地を買うとき、用心深く青山通りからかなり奥まった住宅地に1軒の店もなかった場所にプロジェクトをセットしたのである。この選択は当たっていたが、このみゆき通りですら、ブランドと独りよがりの建築家のイメージ暴力に痛みを感じている。









