私が駅に積極的なテーマ性を見いだしたのは、商社から商業コンサルタント関係の会社に転職する友人の娘さんを連れて、私が計画に関わっている駅周辺を歩いていたときであった。
特に、メインのストリートが駅にぶつかるあたり、そのメインのストリートの賑わいが駅で切断される不自然さを感じたときであった。
「駅も道の延長として考えるべきではないか」
私はその娘さんに思わずそう言った。
この時、私は大きなビジョンを見いだした。
たくさんのコンセプトが生まれた。
この時まで私は駅よりも、より住宅と商業が混成した生活地のプロと自負していた。
クライアント会社の熱心な働きかけもあり、自分が、どんなお役に立てるかを考えていた。
私は自信を持ってプロジェクトを推進する覚悟が出来た。
「大量輸送機関が発展した日本の大都市を誇り、積極的に見直すべきだ」
強い想いに駆られた。
駅を生活地の中に、駅に生活を、相互乗り入れすればいいのだ。
アメリカでライフスタイル・センターとか、オルタナティブ・モールといわれるのは、あまりにも画一化された車中心の2核ワンモール型SCに対する反省、それを大きくしようが、4核にしょうが、テーマパークを付けようが、しょせんはマンネリ化した業態をいくら連ねても、モールはモールなのだ。
ストリートを、とりわけ衰退した住宅地の近隣商店街の積極的な見直しが始まったのである。
日本では住宅地近接商店街というよりも、公共交通の駅と駅制圏の積極的な見直しを推進すべきであると、私は主張してきた。JRが出来たばかりのころ、幹部の人々に説いて回ったものである。ようやくその考えが受け入れられる日がきた。









