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浜野安宏の言いたくてたまらない
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浜野安宏のブログ「言いたくてたまらない」

セレクトショップの時代


ラグジュアリーブランドが風化し始めた。近ごろの高級ブランドが創るビル、店舗はどこか空しくなるほどデザイン、アートへのコンプレックスが感じられる。お金も賭けすぎている。その分高い金で商品を買わされていると思うと、ばかばかしくなってくる。

少なくとも私はラグジュアリーの商品を身に付けることは出来ない。かつて、ルイ・ヴィトンがパリに一軒しかなかったころ、私はずいぶん買ったことがある。その残骸は私のクローゼットにカビを生やしてまだある。見るたびにいまいましくなるから、近いうちに処分しなければならないな、と思っている。
近ごろのルイ・ヴィトン参道店などケバケバしいネオンがぶらさがり、まるで場末のパチンコ屋よりも悪趣味である。

プラダのビルがフロムファースト通りに建ったときも、カルティエが入っているビルの時もゾッとしたが、近ごろの銀座で繰り広げられるフラグシップ競争はもっと異常である。一店一店は建築家やデザイナーに競わせているが、街全体としては、はなはだしくタウンスケープにかけている。

こんなにやりたい放題でいいのか?そのうちにズドンと後悔することになる。

アメリカでも、日本でも、フランスでも、どうやらセレクトショップの時代が来ているようだ。私は高級商業ビルのプロデュースも手がけているが、計画段階でラグジュアリーブランドにファサードをゆだねることは控えている。彼らの個性でビル全体が良くなればいいのだが、ブランドの強い色が付き、総合的な編集には妨げになってしまう。さらには悪くなり出したときが大変で、外資のファンドがからんでいることが多いので、簡単に投げだし出ていってしまうのである。中小商業ビルの場合、高級ブランドありきでビル全体を構成すると大変なことになってしまう。

今や、ビームス、ユナイテッドアローズなど人気のセレクトショップはもとより、世界中からセレクトショップが日本にやって来ようとしている。

優れた感性に裏打ちされた、バイヤーズアイ。編集力、商品供給能力がますます重要視される時代になる。

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