Jimと私は70年代の終わりにアラスカで出会ってから30年以上の釣り友達だった。
「ジムがチリのフタルフでソニアというスパニッシュレディと再婚して、ロッジを経営してゆったり暮らしているよ」
2001年3月、釣友から、ふと聞いた一言で私はパタゴニアの山奥まで釣りに行き、ジムのオーガナイズで南米最南端の島ティラ・デル・フェーゴまでシーラン・ブラウン・トラウトを釣りに行ってしまった。一緒にロッドを振るだけで20年の空白は無くなり楽しい時を過ごせたのだが、彼はあらゆる手を尽くして私に巨大魚を釣らせてくれた。
さらに7年の歳月が経ち、彼が新しい高級ロッジのアドバイサーをやっているという便りが来た。彼は自分の力で歩いて釣りをしているのか?お互いの歳や体調が気になる年頃になっていた。
「地球の裏側までの長い旅だ、今年あたり一緒に釣りをやっておかなければもう出来ないかもしれない」そんな気持ちもあった。
友の足はかなり重くなっていた。私の不安通り、相当 体が弱っていた。それでも奥さんのソニアと二人一緒に釣りまくった。私はジムをいたわって抱きしめたかった。屈強な二人のガイドにお守役は任せ、私はアラスカを一緒に釣り歩いたころのライバルとして扱った。年寄りを扱うような雰囲気は一切出さなかった。労りもしなかった。
「浜野さん、次はアメリカの東海岸北限の川にアトランティックサーモンを釣りに行こう」
「イェース!ホワイナットーいいとも、行くしかないぜ!」
そういって別れた。ジムに会えてよかった。いいやつだ!
次回からその釣りを三回に分けてお目にかける。










